『プリズン・ブック・クラブーコリンズ・ベイ刑務所での読書会の一年』アン・ウォームズリー~読書ブログ28

カナダ 2015年

難易度 ★★(読みやすい!)



刑務所内での読書会

小説中心にご紹介してきたのですが、こちらは番外編、ノンフィクションです。でも小説との関係はあり!


読書会ってご存知でしょうか? 参加者が本の感想を述べあったり、おすすめ本を紹介し合ったりする会で、日本でもあちこちで開催されていて、誰でも気軽に参加できます。


わたしも参加経験あり。


ところがこの本で紹介されている読書会、開催場所はカナダの刑務所内! 参加者は受刑者! 参加資格のキビシイ(?)会で、一般募集はしていません。


そんなレアな読書会っていったいどんな会なの? そもそも受刑者が読書なんてするの?(←偏見) そんな気持ちで読みはじめたんですけど、本を読む人に受刑者かどうかなんて関係ないですね~。


刑務所の内にいようと外にいようと、読む人は読むし、読まない人は読まない。


これが最初の発見。


この本は読書に関する発見、名言が多いです。


犯罪被害者によるボランティア活動

語り部はジャーナリストのアンさんですが、単なる取材で書いたわけじゃないんです。彼女は強盗の被害に遭い、PTSDに苦しんでいた人。でも刑務所での読書会のボランティアをはじめて、受刑者の友だちもでき、自らも立ち直ることができた……という経緯が書かれています。


読書って孤独な、自己完結作業だと思っていたけど、語り合うことで人と人とを結びつけることもできるんだなあ。


読書の感想は人生観の反映

Amazonなどのレビューもそうなんだけど、同じ本を読んで、よくもまあここまでちがう感想が出てくるもんだ~と思っていました。もちろん読解力の差もあるのだろうけど、それよりも人生観の差が大きいんだな~と、この本を読んで気づきました。


自分とちがう感想を聞くって、それぞれの人生観を認めて、尊重するってことにもなりますよね。


読書は頭を使うものだと思っていたけど、むしろハートを使うもの!


本はその人を、人生を支えてくれる

かつてわたしは体をこわして、休職したことがあります。そのときにたくさんの本を読んで、本当に本に助けられました。


「本さえあれば、おかしくならずにすむ」


わたしはこのカナダの受刑者たちと同じ経験をしたのだと思います。きっと同じ経験をしたことのある人はたくさんいると思います。


本を読むことになんか意味があるのかな?って、意外と読書家の人こそ、疑問に思っているんじゃないかな~。だってお金儲けできるわけでもなく、楽しみっていうだけで、時間の浪費じゃないの?って。


そんな人にもおすすめです!


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